結局、本は借りることになってしまった・・・



「こんなの持って帰って見られたらどうすんのよ・・・」



ぶつぶつ言いながらも、家に帰る足取りは早い・・・。


玄関を開けて、自分の部屋に向かいながら、家の中に人を探したが、誰もいないようだ。



「さてと・・・・」


自分の部屋の椅子に座ると、早速、本をパラパラとめくってみる。




『男の子がされて嬉しいこと、したいこと』




それが、特集らしく、色々と書いてあった。


でも、それはあかねにとっては刺激が強く、顔が赤くなる。



「え〜こんな事が嬉しいの??分かんないな〜・・・」



ぶつぶつとそんな事を言いながらも読み続ける。



何だか想像がつかない。



確かに、その本に書いてあるように、触れたい、触れて欲しいって思った事があるかもしれない・・・・



乱馬が近くにいるとドキドキする。でも実際に触れられたら、どうなるかなんて自分には分からない。



結局、今でも乱馬とは毎日、口げんかばかりで、そういう雰囲気にならない。



乱馬に触れられたらどうなるんだろう・・・キスしたらどうなるんだろう・・・・


そんな事を考えながら、雑誌を読み進める。



何だかドキドキしてくる。自分と乱馬がこうなったらと・・・想像してしまう・・・・。



「!!」


バチッ


急に両手で自分の頬を叩くあかね・・・


想像してドキドキしている自分がバカらしく、恥ずかしくなってしまった。


「何やってんだか・・・・」



あかねは慌てて机の中に本を押し込むと、深呼吸をして自分を落ち着かせようとしていた。



でもドキドキは止まらない。体も何だかおかしい・・・乱馬と近づきたい・・・そんな気持ちがあふれてくる。


初めての気持ちと感覚に、戸惑うあかね・・・自分はおかしいんだろうか・・・こんな事考えるのは変なのかな・・・


あんな雑誌を見たからだ。そう言い聞かせて、平常心を保とうとしていた。






その時、玄関が開いた音がした。


階段を上がってくる足音。



コンコン・・・

部屋をノックする音がした。



「あかね〜帰ってんのか??」





その声にビクッとする。


乱馬だ。


あかねの心臓はますますドキドキしてきた。



「うん・・・」



その一言が精一杯だった。


何か違和感を感じ、乱馬は少し考えてまた声をかけてみる。



「どうした〜?何かあったのか??」




乱馬の声を聞くたびに、顔が赤くなる。


ドキドキが止まらない・・・


「入るぞ〜?」


乱馬がそう言って、開けようとした瞬間・・・



「ダメ!!」



無意識にドアノブを押さえていた・・・・