ちらちらと雪が舞うクリスマス。


町はイルミネーションに飾られて、クリスマスソングが流れている。


そんな中、一人町を歩くあかね。



時々、イルミネーションを見上げながら、少し小さくため息をつく。



イルミネーションを見に行こうって誘おうと思っていたのに・・・。



結局いつもの3人に邪魔されて、一人で家を出たあかね。



「乱馬のバカ・・・」



歩きながらつぶやく。


そう言った、あかねの目は少し涙で潤んでいた。




「誰がバカだ!」



突然、後ろから声がする。



びっくりして振り返ると乱馬が少しぶすっとした表情で、こっちを見ていた。




「乱馬??」



あかねは乱馬の顔を見ると、急に力が抜けて、我慢していた涙が溢れてくる・・・。




「お・・・おい!何だよ!」




そんな、あかねを見ながらオロオロする乱馬。



どうしていいのか分からず、泣いているあかねをベンチに座らせて、隣に座る。




「・・・ごめんね・・・どうしてか分かんないんだけど、涙が出ちゃって・・・」




あかねは涙を拭いながら、乱馬を見て少し微笑んだ。




その表情を見てドキッとする乱馬。




自然と顔が赤くなる。




「乱馬?」




あかねが乱馬の顔を覗き込むように近づく。




「こっち見んな!」




そう言って、乱馬はあかねを自分の胸に引き寄せた。




「ちょっと・・・乱馬!?」



びっくりするあかね。



でも温かい乱馬の胸に嬉しそうに顔をうずめるようにもぐり込む。



乱馬の心臓の音がはやい・・・。



それを聞いて、静かに微笑むあかね。



「さみ〜な・・・」



乱馬が空を見上げて、降っている雪を見ながら言った。



あかねも顔を上げて、空を見上げる。



あかねは空を見上げながら冷え切った手にハーっと息をかける。



「冷てーな・・・家に帰るか?」



乱馬は、あかねの手を包み込むように握りながら言った。





「そうだね・・・。シャンプー達はどうしたの?まだ家にいるの・・・?」



あかねは握られている手を見てから、ゆっくりと乱馬の胸に顔を伏せる。




「いねーよ」




乱馬があかねの頭にもたれるように寄りかかって言った。




「よく諦めたね・・・」




あかねが少しびっくりして言った。




「はっきり自分の気持ち言ったから・・・」




乱馬が寄りかかったまま、そう言って目を閉じる。




「自分の気持ち・・??」




あかねが聞いても乱馬は黙ったままだった・・・。




「乱馬?気持ちって・・・??」




あかねが下から乱馬を見上げる。




見上げた瞬間、あかねの唇が、温かくて柔らかい乱馬の唇に包み込まれた。




優しくキスをしながら、あかねを抱きしめる乱馬。



あかねは握られている手にギュッと力を入れる。





そして・・・。



ゆっくりと唇を離す二人。




「気持ち・・・分かってるくせに、聞くな・・・・」



乱馬がそう言いながら、あかねの頬を軽くつねる。




あかねは頬をつねられながら、乱馬を見てクスッと嬉しそうに笑う。



「あかね・・・手かして」



そう言われて手を出すあかね。



「これ、プレゼント・・・」



あかねの手のひらに乱馬が恥ずかしそうに、指輪をそっと置いた。







「くれるの・・・?!」




あかねが少し驚いた表情で乱馬を見る。





「あのな〜プレゼントって言ったろ?」



乱馬があかねを見ながら言った。






「ありがとう・・・」



ギュッと指輪を握りしめて嬉しそうに微笑むあかね。




「かして・・・」



乱馬は指輪をあかねから受け取ると、あかねの左手の薬指にゆっくりと指輪をすべらせた。




「え・・・・」




薬指に光る指輪に触れながら、あかねは驚いた表情をして乱馬を見る。




「いいだろ・・・許婚なんだから・・・」




乱馬は真っ赤になりながら、あかねの手をとって歩き出す。





「うん・・・・」





あかねも真っ赤になりながら、手をひかれて歩き始める。






「ついでだし、見て帰るか?」




乱馬がイルミネーションを見ながら言った。




「うん!」




嬉しそうにあかねが答える。




イルミネーションの中を手をつないで歩いていく二人。




沢山の光と、音楽に二人は嬉しそうに笑い合う。





あかねの薬指の指輪がその光を受けながら、きらきらと光っていた。













(終わり)