はあ・・・


自分の部屋で、大きなため息をつくあかね。



今日もまた乱馬とケンカをして、学校でも一言も話さなかった。



ケンカした後は、いつも落ち込んでしまう自分がいる。



ケンカしなきゃいい!って思っても、なかなかそれが出来ない。




「もーやだ・・・」




そう言うと、机に顔を伏せる。



いつの間にかそのまま、ウトウトと眠りについてしまう、あかね。




「あかね!」




夢の中で乱馬が笑顔であかねを手をひく。



笑顔で手をつないで、笑い合っている二人を後ろからみている自分。




「夢だったら仲良くできるのに・・・・」




そう思って、目が覚めた。




「あやまりに行こうかな・・・」




あかねは部屋を出ようとドアを開ける。



その時、乱馬もノックしようとしていたのか、右手はそのままでビックリした表情をしていた。





「な・・・何?」




あかねもビックリしたのか、ドアのぶを持ったまま、動かない。




「あのさ・・・」




「何で怒ってんだ?」




乱馬がチラッとあかねを見ながら言った。




「あんたね!何でって・・・」



あれ・・・



そう言いかけて言葉を止めるあかね。



何でって、よく考えたら私のヤキモチよね・・・。



そう思うと、急に恥ずかしくなったあかね。




「な・・何でもない。ごめん!」



慌てて、ドアを閉めようとする。



「おい、ちょっと!」



乱馬は閉められるドアの隙間から、部屋へと入る。



「ちょっと、入ってこないでよ」



あかねがカーッとなる。




「だから、何で怒ってるんだよ・・・俺なりに考えたけど分かんなかったから・・・」



乱馬が床にドカッと座って、赤くなりながら腕を組む。



「え・・・」




気にしてくれてたんだ・・・。



そう思ったら何だか嬉しかった。



「あのね・・・」




「?」





「私が勝手に怒ってたの・・・ごめん」



あかねも床に座って、素直に乱馬にあやまった。



「だ・・・だから何でだよ」



素直なあかねにドキドキしながら、乱馬がまた聞いた。





「た・・・たた・・・だ・・・・」




「は?何言ってんだ??」




言葉になってないあかねを不思議そうに見る乱馬。




「だ・・・だから・・・」




「だから??」





乱馬があかねの次の言葉を待っている。




「ただのヤキモチ!!」




そう言うと、すくっと立って椅子に座って乱馬に背を向ける。




あっけにとられながらも、あかねを見ると耳まで真っ赤になっていた。




ヤキモチってことは・・・。



乱馬がハッとして考え始める。





「あっ勘違いしないでよ!」




あかねがそう言って振り返ると、乱馬が真っ赤になってうつむいていた。





そんな乱馬を見て、乱馬の傍にストンと座るとあかねがチラッと乱馬の顔を見る。




「だから・・・勘違いしないでよ・・・」



真っ赤になりながら、恥ずかしそうに笑うあかね。



「やだ・・」



そう言って、あかねを引き寄せる乱馬。




「乱馬!ちょっと!」




引き寄せたあかねの髪が、自分の顔に触れるとふわっといい匂いがした・・・。




ますますギュッと、あかねを強く抱きしめる乱馬。




「ちょっと・・・な・・・何で?」




あかねが乱馬の胸の中でぼそっと言った。




乱馬の心音がはやくなるのが分かった。





でも乱馬は何も言わないまま、顔を近づける。




「な・・・何!?」




乱馬の顔を手でおさえるあかね。



そっと、その手をとる乱馬。そしてじっとあかねを見つめる。




そして、少しずつ近づく乱馬にギュッと目を閉じる。




「何?なんか期待してんのか?」




そう言って、あかねを引き寄せて頭を優しくポンとたたいた。




「ばかっ!期待してないわよ!」






カーッとなって乱馬の胸の中で暴れるあかね。




「もう離して!」



あかねが顔を上げてキッと乱馬を睨む。




その時、乱馬の顔が近づいて、柔らかい感触を唇に感じた。











「ちょっと・・ら・・・」




あかねが驚いて声を出すと、またそれをふさぐように乱馬は唇を合わせる。




あかねの手にギュッと力が入る。





「ん・・・」




長いキスに思わず声がもれる。



その声にハッとして乱馬が慌てて離れる。




あかねがキッと睨みながら乱馬に近づく。




「わわ・・・・悪かった!!」




殴られる!そう思って、乱馬は逃げるようにドアノブに手をかける。



「待って!」



あかねがそれを止めた。



おそるおそる、あかねを見る乱馬。




「な・・・なんでキスしたのよ!」



恥ずかしそうにあかねが聞いた。



「な・・・なんでって聞かれても・・・」




「わかんねえよ!」




そう言って、乱馬は部屋を出て行った。




「あっちょっと!待ちなさいよ!」




あかねも乱馬の後を追って、部屋を出る。



「こらー!乱馬ー!」




追いかけるあかね。また、いつもの二人に戻っていく。




明日こそ・・・絶対に乱馬の口から聞いてやるんだから!




あかねはそう思いながらも、ふっと笑って逃げる乱馬を見つめた。








(終わり)