次々と名前を呼ぶ乱馬。自分の名前が近づくと何故か、ドキドキしてくる。


もうすぐ自分の名前が呼ばれる。そう思った瞬間、乱馬が出席簿の名前を見て止まる。


な・・・何?・・・


あかねは名前が呼ばれないので、そっと乱馬を見る。他の生徒も不思議そうに乱馬とあかねを交互に見ている。



「先生・・?」



乱馬の前に座っていた生徒が止まっている乱馬に話しかける。



「あ・・悪い・・悪い・・・えと、天道あかね」



少しあわてて、乱馬があかねの名前を呼んだ。



「え・・・あ・っ・はい・・・」



そう答えたときに乱馬とばっちり目が合う。



その時、あかねはボッと赤くなり、あわてて下を向いた。



な・・・なんで赤くなってるのよ!!心の中でそう叫びながら、自分の顔を教科書で隠した。



乱馬はその後は何もなかったように、淡々と名前を呼び続けた。


そして、少し話をした後、出席簿をパタンと閉じながら言った。



「さて・・・じゃあ・・・HRは終わりだ。授業、ちゃんと真面目に受けろよ!」



乱馬はニッとまた笑って、教室を出る。その後を数名の女子生徒が、はしゃぎながら追いかける。



「早速、モテてんな〜」



それを見た男子生徒が少しあきれた顔で言った。



「まあ、顔もととのってるしな。でも何か、良い奴そうじゃん?」



先生が出て行った教室は、こういう話でもちきりだった。



「ねーねー。あかねはどう思う??格好いいよね!」



あかねの周りにも友達が集まってきた。



「そう・・?何とも思わなかったけど」



あかねは教科書を用意しながら、興味がなさそうなふりをする。



「もう、本当あかねは興味がないんだから〜」



そう言って友達は、はーっとため息をつく。


「ほらっ授業はじまるよ」



あかねがそう言うと、みんなはあわてて席に戻った。








キーンコーン・・・カーンコーン・・・・


最後の授業が終わって、みんなが帰る支度を始める。



「んー終わったー!」



あかねが伸びをして、鞄に教科書を入れ始める。



「あかね!いこ!」



買い物の約束をしていた友達があかねを迎えに来た。



「うん!」



二人は少し駆け足で教室を出た。



廊下を歩いていると、向こう側から乱馬が歩いてくる。




「あっ先生!また明日〜」



友達が乱馬に駆け寄って挨拶をする。



「ああ・・・またなっ」



乱馬がそう言って、今度はあかねをじっと見る。



「あ・・・今日は・・・お疲れ様でした・・・」



緊張のせいか何だか、かたい挨拶になってしまったあかね。



「ぶはっ何だよ天道!会社じゃないんだからさっ」



乱馬が笑いながら、あかねの肩をばんばんと軽くたたいた。



「じゃあな、気をつけて帰れよ!」



乱馬はそのまま、職員室へと歩いて行った。



「もう・・・痛いじゃない・・・」



少しふくれながらも、あかねの胸はドキドキしていた。









「あかねー!早く」



先に行っていた友達が玄関から呼ぶ。


「あ・・うん!今行く!」



あかねはドキドキする胸を落ち着かせながら、友達のもとへと向かう。



この後・・・家に帰ってから乱馬と会うことになるとは想像もしていなかった・・・。





(続く)