俺の本当の想いは・・・・。 犬夜叉は井戸へ向かいながら考える。 俺とかごめは生きている世界が違う。 奈落を倒したら・・・俺たちはどうなる?? かごめには自分の世界で幸せに生きてくれたらいい・・・・・。 そう思ってた。 でも、気づいた。そうじゃねえって。 俺は一緒に生きていきたい。 傍でかごめを見ていたい。 触れていたい。 もし、俺がかごめの世界で生きていけるなら・・・・。 俺は自分の世界を捨てる覚悟はできてる。 でも、かごめは何て言うかな・・・・。 あいつの事だから、きっと俺のことを考えすぎて駄目だって言うかもな・・・。 あいつはいつも人の事ばっかり考えて、自分が苦しんでばかりだ・・・。 だから・・・・傍にいて守りてえ・・・・。 バッ 犬夜叉は井戸につくと、すぐに飛び込む。 かごめ・・・・。 その名前だけを強く想いながら・・・。 ザー・・・・・ ザーーーーーーー・・・・・ 現代に着くと、雨の音が聞こえる。 どうやら今日はこっちは天気が悪いようだ。 「かごめの匂いがしねえ・・・・学校か・・・聞いてみるか」 犬夜叉は井戸から出ると、かごめの家へと足早に向かう。 ガラッ 犬夜叉は家の戸を開ける。 「あらっ犬夜叉くん」 ちょうど、かごめの母が玄関で靴を履こうとしていた。 「かごめなら・・・・あっ!そうだ。今ね、学校にかごめの傘を届けようと思ってたところ。悪いんだけど犬夜叉くん持っていってくれない??草太にも持って行かないといけないのよ・・・・」 かごめの母が犬夜叉に傘を渡す。 「え・・・ああ・・・。でもこの格好でいいのか?」 犬夜叉は以前、この格好のまま学校に行って、かごめに怒られた事を思い出す。 「そうだったわね・・・・あっ!ちょっと待ってて。この間、二人で買い物に行った時に、犬夜叉くんの服も買ったの」 かごめの母は嬉しそうにかごめの部屋に向かう。 そして少しして服を持って下りてくる。 「はい。着かたは分かる??」 かごめの母が渡しながら聞く。 「ああ・・・・多分」 犬夜叉は渡された服を広げながら言った。 「じゃあ、私は草太に傘を持っていってくるから、頼むわね」 そう言って、玄関で靴を履き出かける。 玄関を出ながら、かごめの母が微笑む。 うまくいったらいいんだけど・・・・。 そう心の中で思いながら、草太の学校へと向かう。 「こんなもんか・・・・」 犬夜叉は服を着替えて、帽子をかぶる。 玄関に向かうと靴が用意してあった。 「俺、これ苦手なんだよな・・・・」 犬夜叉はぶつぶつ言いながら靴を履く。 そして、傘をさして、手に1本持って、学校へ向かう。 学校に着くと、沢山の人が校門から出てくる。 「学校・・・終わったのか・・・・?」 犬夜叉は人ごみの中にかごめを捜すが、見当たらない。 「匂いもしねえし、まだ中か・・・」 犬夜叉は校舎に入る。 「あっ犬夜叉くん!?」 後ろから呼ばれて振り返る。 「あ〜・・・・」 振り返ると、かごめの友達が手を振っている。 「どうしたの?今日は」 友達は犬夜叉に駆け寄る。 「雨降ってるから、傘持ってきた」 犬夜叉は持っている傘を見せながら言った。 「優しい〜!いいな〜かごめは。あっかごめなら、まだ教室にいるよ。じゃあ私は約束があるから。またね!」 友達はそう言って忙しそうに校舎を出て行った。 教室へ向かう犬夜叉。 「確か・・・ここだったよな・・・」 教室の窓から中をのぞく。 かごめだ・・・・。中にはかごめしか人はいなかった。 教室に入ろうと戸に手をかける犬夜叉。 でも、かごめの表情に手が止まる。 頬づえをついて机をじーっと見ながら、今にも泣きそうな顔をしている。 何かあったのか・・・・・? 心の中でそう思いながら、かごめを見つめる。 「犬夜叉・・・・・」 かごめはそうつぶやいて、机に顔を伏せる。 俺を呼んだのか・・・・?? かすかに聞こえたかごめの声。 かごめはそのまま動かない。 犬夜叉はそっと教室に入り、かごめの横の席に座る。 気配に気づくかごめ。 「誰?」 かごめがゆっくりと顔をあげる。 そして、驚く。 「犬夜叉!!??」 かごめはそう言って犬夜叉を顔を見る。 「よっ・・・・傘持ってきてやったぞ」 犬夜叉が笑いながら言った。 「・・・来てくれたんだ。ありがとう」 かごめが嬉しそうに微笑む。 でも目は少し赤くなっていた。 「かごめ」 犬夜叉は優しくかごめを抱き寄せる。 「え・・・・っちょっと・・・ここ学校・・・・!」 かごめは驚きながらも抵抗はしない。 犬夜叉は抱き寄せたまま、かごめの髪に優しく触れる。 ドキッ かごめはその優しさにドキドキする。 誰もいない教室。 二人は抱き合ったまま、お互いの温度を感じていた。 (続) |