秋も深まり、寒さをさらに感じるようになる。





「ひまじゃ〜」




七宝が焚き火にあたりながら、ため息をつく。




「たまにはいいんじゃない。こんな日があっても」




珊瑚が焚き火に木の枝を投げ入れながら言う。







「そうですよ。ゆっくりする事も大切です」




弥勒はそう言って、木に寄りかかり目を閉じる。







「犬夜叉は?」




珊瑚が辺りを見わたす。







「さあ・・・かごめ様は自分の世界へ帰ってますし、どこかで休んでいるのでしょう」




弥勒が目を閉じたまま言った。







「そっか」




そうつぶやいて珊瑚も木に寄りかかり目を閉じる。










「・・・・二人とも疲れとるんじゃな・・・」





そんな二人の様子を見て、七宝は少し散歩へと出掛ける。









ガサッ・・・ガサッ






たくさんの落ち葉の上を楽しそうに歩く七宝。






上からもどんどんと木の葉が落ちてくる。







「綺麗じゃの〜」





そう言いながら上を見ていると、見覚えのある赤い袴が見えた。







「犬夜叉か〜!?」







七宝は大きな声で呼んでみる。








「ん〜??」






体を起こし、木の上から下を見下ろす犬夜叉。







「やっぱり!何しとるんじゃ??」





七宝が下で手を振っている。






「ったく、うるさいのに見つかったな」





犬夜叉はぶつぶつ言いながら木の上から飛び下りる。







「なーなー犬夜叉〜何か面白い事ないかの〜」




七宝はそう言いながら下りてきた犬夜叉に駆け寄る。







「ねーよ。本当、お前はいつも元気だな・・・」





犬夜叉は少し面倒くさそうに言う。








「かごめはおらんし、ひまじゃの〜」





七宝が少し淋しそうな顔をする。






「しょうがねえだろ。向こうがあいつの本当の居場所なんだからよ」




犬夜叉はそう言って、歩き始める。







「ま、待てよ〜犬夜叉〜」





七宝も後を追って歩き始める。








ガサッ・・・ガサッ






二人は歩き続ける。











「なあ・・・犬夜叉はかごめのこと好きなのか??」






七宝が急に犬夜叉に聞く。








「は!?・・・・な・・・なんだよ急に・・・・」







犬夜叉が少しどもりながら七宝を見る。








「いや・・・・もう桔梗もおらんのだし・・・。かごめの気持ちは分かってるのじゃろ?」




七宝が真剣な表情で話す。







「かごめの気持ち・・・・?・・・・・」






犬夜叉はそう言って少し考える。







「おらは心配じゃ・・・・かごめがこんな奴の事を好きになってしまったばっかりに、辛い思いばかりするのではないかと・・・・・」





七宝は腕を組んで言う。







ゴンッ







「いってーーーー!犬夜叉ー!何をするー!!」





犬夜叉が七宝の頭をどつく。







「ったく、うるせぇんだよ!関係ねえだろ!!」





犬夜叉がそう言って歩き出す。






「お前はどうしたいんじゃ・・・・かごめと。これからどうしたいんじゃ?」





七宝は頭をさすりながら言う。








その言葉にドキッとする。






俺はどうしたいんだ・・・・??






かごめと一緒にいたいだけ・・・か??






「俺は・・・・」






犬夜叉はそう一言いって、言葉を止める。









”ずっと・・・・これから生きている時間を共に・・・過ごしたい・・・”





そう思った瞬間、犬夜叉の心臓が高鳴る。







「そうか・・・・」






犬夜叉はそう言って、どこかへ向かって走り出す。








「やれやれ・・・手のかかる奴じゃ」




犬夜叉を見送りながら、微笑む七宝。










走り続ける犬夜叉。










俺は・・・・かごめが好きだ。




それはずっと前から分かってた。





でもそれ以上の気持ちには気づかないようにしてた・・・・。



いつか来るかもしれねえ別れが怖かった・・・・。







かごめは俺がまだ桔梗を忘れられてねぇと思ってる・・・。





それも本当かもしれない。





でも、俺は・・・。





俺の本当の想いは・・・・。









犬夜叉はギュッと手に力を入れる。





そして井戸へと向かう。













(続)